検索広告で成果が出ないときに見るべき5つのチェックポイント
「検索広告を出しているのに、問い合わせが増えない」——これは非常によくある悩みです。そして厄介なのは、原因が一つとは限らないこと。広告が表示されていないのか、クリックされていないのか、クリックされてもページで離脱しているのか。どこで落ちているかを特定しないまま手を加えても、改善は当てずっぽうになります。この記事では、成果が出ないときに見るべき場所を、上流から順に5つのチェックポイントとして整理します。
大前提 ― 「どこで落ちているか」を順番に切り分ける
検索広告で成果(問い合わせ・購入)に至るまでには、いくつもの段階があります。
広告が表示される → クリックされる → ページを読む → 行動する(フォーム到達)→ 送信する
成果が出ないということは、このどこかで人が落ちているということです。そして重要なのは、落ちている場所によって、打つべき手がまったく違うという点です。表示されていないのに広告文を直しても意味がありませんし、クリックはあるのにフォームで離脱しているなら、直すべきはフォームです。
だからこそ、闇雲に変更するのではなく、上流から順に確認していきます。以下の5つを順番に見てください。
チェック1:そもそも広告が表示されているか
意外に多いのが、この入口の問題です。表示回数(インプレッション)が極端に少ない場合、原因は次のどれかです。
予算が少なすぎる
日予算が低すぎると、1日の早い時間で予算を使い切り、その後は広告が止まります。管理画面で「予算による制限」の表示が出ていないか確認しましょう。
入札単価が低すぎる
競合より入札額が低いと、オークションで勝てず表示されません。「インプレッションシェア(表示機会のうち実際に表示された割合)」を見ると、機会をどれだけ取り逃しているかが分かります。
キーワードの検索数がそもそも少ない
ニッチすぎる語句や、専門用語すぎる語句は、そもそも検索されていない可能性があります。キーワードプランナーで検索ボリュームを確認しましょう。
設定が絞られすぎている
配信地域、配信時間、対象デバイスなどを絞りすぎていないか。また、キーワードを完全一致だけで登録していると、表示機会は大きく限られます。
チェック2:表示されているのにクリックされていないか
表示回数は十分あるのに、クリック率が低い場合。ここは広告文の問題である可能性が高くなります。
広告文が検索意図とズレている
検索されたキーワードが広告文に含まれていない、あるいは広告文が会社紹介に終始している——これではクリックされません。検索語句と広告文の一致を見直しましょう。
競合と比べて魅力がない
検索結果には競合の広告も並びます。実際に自分でそのキーワードを検索し、自社の広告が競合の中でどう見えるかを確認してください。他社が「即日対応・無料見積もり」と打ち出している横で、自社が社名だけを掲げていたら、選ばれる理由がありません。
掲載順位が低すぎる
下位に表示されていると、そもそも目に入りません。品質スコアの改善か入札調整で、順位を確保する必要があります。
チェック3:クリックされているのに成果が出ていないか
クリックは集まっているのに問い合わせがない——このパターンが最も多く、そして原因が複数あり得ます。
そもそも成果につながらない検索でクリックされている
まず確認すべきは検索語句レポートです。実際にどんな検索で広告が表示・クリックされたかを見て、「無料」「自分で」「求人」といった、成果につながらない語句が混じっていないか確認します。ここにムダが多いなら、除外キーワードの設定が急務です。クリックは多いが成果ゼロという場合、ここが原因のことが非常に多いです。
広告文とページの内容が食い違っている
広告で「即日対応」と訴えたのに、遷移先ページにその記載がない。あるいは広告は特定サービスの話なのに、遷移先が会社のトップページ——これでは、期待して来た人がすぐ離脱します。広告文で約束したことを、ページの目立つ位置で受け止めることが必須です。
ランディングページに問題がある
ページを開いて3秒で「誰の何を解決するか」が分かるか。表示速度は遅くないか。スマホで見づらくないか。問い合わせボタンは目立つか。ここは実際に自分のスマホで、広告をクリックして確認してみるのが確実です。
チェック4:フォームで離脱していないか
ページはしっかり読まれ、フォームまで到達しているのに送信されていない——これも非常に多いパターンです。ここが原因なら、広告をいくら直しても改善しません。
確認すべきは、入力項目が多すぎないか。名前・メール・電話・住所・会社名・要望…と項目が並ぶほど離脱率は上がります。最初の接点で本当に必要な項目だけに絞れないか検討しましょう。
また、入力エラーの表示が不親切、スマホで入力しにくい、送信ボタンが見つけにくい、個人情報の扱いへの不安が解消されていない——こうした細かな障害が、あと一歩の行動を止めています。実際に自分でスマホから入力してみると、驚くほど障害が見つかります。
チェック5:そもそも成果を計測できているか
そして最後に、しかし最も重要なのがこれです。コンバージョン計測が正しく設定されているか。
実は「成果が出ていない」と思っていたのに、計測できていないだけで実際には問い合わせが発生していた——というケースは珍しくありません。逆に、計測がなければ、どのキーワード・どの広告が成果を生んでいるかも分からず、改善のしようがありません。
確認すべきは、問い合わせ完了時にコンバージョンが記録される設定になっているか、電話問い合わせは計測されているか、重複してカウントされていないか、といった点です。ここが整っていない状態での運用は、目隠しで走っているのと同じです。他のどのチェックより先に、ここを確認してください。
改善は「一つずつ」進める
原因が特定できたら、改善に移ります。ここでの注意点は、一度にあれもこれも変えないことです。
広告文もキーワードもページも同時に変更すると、成果が変わったときに何が効いたのか分かりません。効いた施策を再現できず、知見も積み上がりません。一つ変えて、データを見て、判断する。地味ですが、この積み重ねが最終的にはもっとも早く成果に到達します。
まとめ ― 犯人を特定してから手を打つ
検索広告で成果が出ないとき、多くの人は「広告文を変えてみよう」「キーワードを増やそう」と、思いつくところから手をつけます。しかしそれは、原因が分からないまま薬を飲むようなものです。
正しい順番は、表示 → クリック → ページ → フォーム → 計測と上流から確認し、どこで人が落ちているかを特定してから、その場所を直すこと。この切り分けができれば、改善は当てずっぽうではなく、根拠のある一手になります。そして、そのすべての前提となるのが計測です。まずは自社の計測が正しく機能しているかを確認するところから始めてみてください。